■環境省が始める大規模な疫学調査
「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」
日本中から集めた10万組の親子を対象とする
大規模な疫学調査だそうです。
くわしい内容はこちらのPDFにてご覧いただけます。以下環境省のウェブサイトより抜粋 エコチル調査によって子どもたちの成長・発達に
影響を与える環境要因が明らかとなれば、
リスク管理部局への情報提供を通じ、
自主的取組への反映、
化学物質規制の審査基準への反映、
環境基準(水質、土壌)等、
適切なリスク管理体制の構築へとつなげることができます。
また、この調査を通じて、環境保健の分野における
若い研究者を中心とした人材育成も推進されます。
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■国際基準 vs 日本の基準
例えば放射線の被ばく許容量の国際基準は
1年に1ミリシーベルトですが、
中西準子氏のように1年に5ミリシーベルトという
被ばく基準を<リスク評価>の視点から
妥当とする科学者もいます。
・・・5倍!現実はもっとすごくて、文部科学省は学校での
放射能許容量を20ミリシーベルトに設定しているわけで。
・・・20倍!東電原発事故後に引き上げられた基準。
恐ろしすぎ。
■WHOが勧告する電磁波安全基準
例えば電磁波の安全基準ですが、
WHO勧告基準が4ミリガウスのところ
日本の基準は2000ミリガウス。・・・500倍!何となくだけど、日本て国は厳しいから安心安全
だと思ってる日本人は多い。
だけど現実は、悪意というか殺意を感じるほどにゆるい。
■予防はしないけど調査をする
上述の中西準子氏は環境ホルモンを不安視する声を
「から騒ぎ」とさえ言われた方ですが、
現時点での環境省の<環境ホルモン>に対する
見解は下記の通りです。
エコチル調査仮説集 P30 環境中にあって内分泌系に影響を与える物質はとくに
内分泌攪乱物質(所謂、環境ホルモン)と呼ばれて注目されてきた。
一部の内分泌攪乱物質は内分泌系との特異的な相互作用の
機序が解明されている。
環境ホルモンが内分泌系に影響を与えると
環境省は理解しているわけですが
<予防する>することはせず
<調査する>って考えてみれば怖い。
調査も大切かもしれないけど、
国民の安全を重視するならば、
調査するより予防することのほうが
大切なんじゃ・・・。■日本国が作る基準を信じていいのか?
まあとりあえず<予防>はせず十数年におよぶ
<調査>が完了したとして、
<適切なリスク管理体制>がいかなるものになるのか、
調査を元にしたといって酷い基準が決められてしまう
こともありえるわけで、
疫学調査そのものが利権がらみかもしれないし、
あるいは疫学調査の結果が、
様々な利権を阻害しないような
<リスク評価>作りに
用いられるのではないかという不安がつきまといます。
また、毎年世に送り出される化学物質の数は7000種類ともいわれ、
総数ではいったいどのくらいの種類があるのかさえ
私たちにはわかっていません。
10万人規模の調査とはいっても、
それですべてが解明されるとは思えません。
・・・色々思い乱れますが注目し続けるしかありません。
エコチル調査。
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