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大統領インタビュー: マフィア銀行に打ち勝ったアイスランド

2015.08.09 00:02|アイスランド
アイスランドはいかにしてマフィア銀行を打ち負かしたのか
How Iceland defeated the Anglo-American Bankster Mafia


1996年8月以来再選を重ねる、アイスランドの現職大統領
オラフル・ラグナル・グリムソン/Olafur Ragnar Grimsson氏。

2011年12月11日、カナダのCBC放送が、
グリムソン大統領に電話インタビューをした音声情報の翻訳全文です。

■アイスランドはいかにしてマフィア銀行を打ち負かしたのか
 How Iceland defeated the Anglo-American Bankster Mafia

Bankster とは banker(銀行家)と gangster(ギャング)
を組み合わせて作った比較的新しい造語。
顧客をだまして利益を挙げる強欲な銀行家を意味します。

アイスランド無血革命の本質は銀行改革。

革命の前にも後にも大統領であり続けている
グリムソン氏の肉声。大変貴重な情報です。

--翻訳全文--------------------------------------------

■2011年12月11日 グリムソン大統領電話インタビュー
               byカナダCBC放送

2008年から2011年は北ヨーロッパの小さな国にとっては
非常に苦しい3年間でしたが、
アイスランドは劇的に復活しつつあります。
こんなに好転させることができるものでしょうか。
失業率は他のヨーロッパ諸国がうらやむほどに下がり、
投資も戻ってきており、
今年度の経済成長率は3%になるだろうと推定されています。

このような劇的改善に用いられた処方箋とは
いったいどのようなものだったのでしょうか。

経済危機に瀕したときには、緊縮財政が敷かれて
借金返済に追われるのが常ですが、
アイスランドは真逆の方法を採用しました。

オラフル・グリムソン大統領に、
アイスランド経済復活の秘密をおうかがいしましょう。
レイキャビクの大統領執務室におられる
グリムゾン大統領と電話がつながっています。


(以下 イ:インタビュアー 大:グリムソン大統領)

■銀行倒産と経済危機

イ:アイスランドを襲った経済危機は
  民主主義制度や社会システムさえをも
  破壊していきましたね。

大:まったく驚くべき経験でした。
  銀行倒産と経済危機はアイスランドの伝統的な
  システムや社会的結束をことごとく
  破壊していきました。

  寒さの厳しい真冬になってもデモは途切れることがなく
  議会や首相官邸前では暴動が起きていました。

  特に2009年頃は、
  我々の経済システムがもたらした結果に対処する方法が
  ないということよりも
  今までの政治システム・社会システム・民主主義システム
  のすべてが瓦解して元通りにはならないのではないかと
  いうことが怖くてたまりませんでした。

イ:経済崩壊がそれまでの社会的結束をも崩壊させて
  いったわけですね。
  実際、アイスランドでは何が起きていたのですか?

大:一言で説明するのは非常に困難ではありますが、そうですね、
  たとえばある夜、首相官邸を取り囲んだ群集は、
  首相官邸を警護している警察官たちに向けて投石を始めました。
 
  ところがその群集の中から小さなグループが出てきて
  警察官たちをかばったのです。
  投げつけられた石は群集に向けて投げ返されました。

  デモに参加している市民同士で傷つけあうような結果になることを
  誰も予想だにしていませんでした。


■銀行は民主主義を破壊しうる

イ:アイスランドでは、こんなこと(暴力的なデモ)
  は起きたことがなかったのですね。

大:もちろんです。
  アイスランドの大統領として、他国の政界・財界のリーダーたちに
  何度も伝えているのですが 
  銀行など金融機関を国内外で営業している会社には
  それは大きな政治的、民主的、社会的責任が伴うということです。
 
  金融機関の営業活動そのものが民主的な政治システムを
  破壊しうるのです。

  1980年代に主流だった考え方は、いわゆる市場原理主義、
  市場原理にまかせておけば
  政治的にも社会的にも全てがうまくいくというものでした。
  
  しかしながら、アイスランドで我々が実際に経験したのは
  市場原理主義の考え方を否定するようなことばかりでした。

  市場の崩壊によって、アイスランドの民主的政治システム
  までもがことごとく破壊されてしまったのです。
  これには勉強させられました。
  アイスランドが行き着いた結果を省みることなしに
  市場の力を優先させるなんていうのは危険なことです。

  経済だけでなく政治的にも民主主義的も危機に瀕していた
  アイスランドでは、この苦難を単なる経済問題として
  片付けるようなことはありませんでした。
  
  それは賢明だったといえるでしょう。
  人々は、あらゆるものの本質的な問題に
  目を向けていくようになっていったのです。

  経済制度、政治制度、民主主義制度への異議申し立てでもありました。

  これはアイスランドに限ったことではなく、
  ヨーロッパやアメリカ、イギリスにおいてさえも、
  現行システムへの異議申し立ては絶え間なくあるわけで、

  ごく最近になって、各国の首脳陣も、
  そうした異議申し立てが政治的にも民主主義的にも
  核心をついたものであることに気づき、正面から向き合うように
  なってきていると思います。


■経済危機時の処方箋

イ:大統領、アイスランドが経済危機から脱した方法について
  お話いただけますか?
  経済危機に陥った国への処方箋としては、
  緊縮財政を敷き、国際的金融機関からの援助とりつけというのが
  王道なわけですが、それらはすべて拒否されたのでしょうか?
  実際のところ、アイスランドではどのような救済策が
  とられたのですか?

大:アイスランドでは、3年間にわたって異なる方向性を持つ
  救済策が試みられました。
  経済的救済策が施されたのはもちろんですが、
  政治的にも社会的にも色々な方法が推進されたほか、
  民主主義的なアプローチもありました。

  改革のファーストステップは、既存の社会システムと政治システムを
  徹底的に見直すところから始まりました。

  国として(経済恐慌を引き起こした)銀行や企業の
  失敗原因を追究する組織を立ち上げたり、
  あらゆる組織から独立した特別検察官を任命し、
  さらには憲法改正にも乗り出すなど、
  金融崩壊を受けて、あらゆる分野の既存システムの見直しが
  行われ、法制度改革が進められていきました。

  改革のセカンドステップとして、金融経済改革が行われました。
  それは従来的なセオリーとは間逆の方法でした。

  例えば民間銀行の倒産を防ぐために公的資金を注入したりは
  しませんでした。
  銀行といえども経営責任は民間銀行自身にあると判断し
  その存続は自由主義経済の成り行きにまかせました。
  
  アイスランド通貨のクローナはプラチナ購買力では高水準を維持し
  (注:プラチナ購買力では高水準を維持 については精査必要)
  国家予算は最貧困層や、社会的困難に直面している人たちの
  保護にあてられました。
  
  数年の間に様々な政策が実行されましたが
  それらは、国家として輸出産業をバックアップするといったような
  従来的な経済改革の処方箋とはまったく異なるものでした。

  アイスランドは経済回復に成功したため
  IMFは計画を打ち切り出国していくことになりました。

  レイキャビクで執り行われたIMFとの送別会議では
  IMFの指導者が次のように述べました。
  アイスランドとのやりとりはIMFにとっても関心のある
  本質的なことを学ぶプロセスであったと。

■国民投票:銀行ではなく国民を救う
  
イ:いやしかし、IMFはアイスランドを恫喝していましたよね。
  銀行を救済しないならば金輪際 融資を受けられなくなると。
  ヨーロッパの政治家も同じことを言っていたし、
  格付け会社も政府が銀行の不良債権を引き受けて
  首尾よく取り計らうことを要求していました。
  
  
大:確かにその通りですが、格付け会社についていえば、彼らには
  答えてもらわなければならないことが沢山あります。

  2006年から2008年初頭にかけて我々が無策のままであったのは、
  一部の専門家が銀行制度について警鐘を鳴らしてはいたものの
  格付け会社 スタンダード&プアーズやムーディーズ、フィッチらは
  皆そろってアイスランドの銀行は健全であると評価していたからです。
  優良だと格付けていたのです。

  銀行が破綻する前の数年間、格付け会社の評価は間違いだらけ
  だったというのに、そこを省みずに我々に要求だけはしてくるなんて
  その理由をきいてみたいものです。

  経済回復に必要とされてきた伝統的手法は、
  アイスランドでは採用しなかったけれども
  今でもヨーロッパ諸国においては推奨されています。

  改革のサードステップこそが、この国難に対する
  アイスランドならではの解決方法となりました。。
  イギリスなどヨーロッパ諸国との間には大変な物議を
  かもし出しましたけれどもね。
  
  アイスランドの民間銀行の海外支店があった
  イギリスなどの国では、アイスランド国民が民間銀行が
  抱えている負債を引き受けるべきだと主張していました。

  私は、この問題はアイスランドの国民投票にかけるべきだという
  世論の高まりを受けて、国民投票を行うことを決断しました。
  民意は経済本位の市場原理よりも優先されるべきと
  思ったからです。
 
  2010年の初めころは、国会においても国民投票に
  賛成する議員は少数派でした。

  ヨーロッパ各国の首脳陣も皆、国民投票なんて
  間違っている、実行するべきではないと
  申し入れてきました。
  市場原理は民意よりも優先されるべきだと
  皆が思っていました。

  国民投票など行えば、アイスランド経済は更に悪化し、
  世界から完全に孤立するだろう、
  アイスランド発の玉突き事故になるだろう
  などと予測されてもいました。
  
  しかし実際のところ、アイスランドでは2度の国民投票を
  通して民意を確認しました。
  そしてわが国は経済危機を脱し、他のヨーロッパ諸国よりも
  早く、そして実質的な経済回復を遂げつつあります。
  

■海外からの圧力

イ:2つの重要な要素があるようですね。

  その1つ、法案通過のためのサインを拒否して
  国民投票を行うように仕向けたのは
  大統領ご自身ですよね。
  
大:そうです。   

イ:イギリスのブラウン首相(2007-2010年)でさえ、国民投票など
  執り行ったら、イギリス国内にあるアイスランドの資産を
  凍結するぞと脅してきましたよね。

  ブラウン首相はレイキャビクを訪問しても歓迎されない
  でしょうねえ。

大:ははは、ゴードン・ブラウンはアイスランドの政治に
  色々と介入してきましたから、
  イギリスで忘れ去られた後でも、アイスランドでは
  忘れられることはないでしょうね。
  私たちがカナダとの数千年に及ぶ長い歴史を忘れては
  いないように。

  それはさておき、あなたのおっしゃるとおり、
  イギリスはとんでもない要求をアイスランドに
  突きつけてきました。
  
  NATOの創設メンバーでもあるアイスランドを
  アルカイダやタリバンと同列のテロリストだと
  いわんばかりの扱いですよ。  
  そしてアイスランドが破滅するような法律を制定させようと
  働きかけてきたのです。

  私たちに何の断りもなく銀行に拠出したかと思えば、
  拠出した金額をアイスランドに請求してくるし、
  我々が支払い拒否をすると、
  今度はIMF理事会での地位を利用して、IMFの救済プログラムを
  妨害し始めるといった具合でね。

  2009年を通してイギリスが債権国であることを盾にして
  我々に行った嫌がらせというのは本当に酷いものでした。


■民意>市場

イ:本日のゲストはアイスランドのグリムソン大統領です。
  レイキャビクの大統領執務室と電話がつながっています。
  経済危機の苦境からの驚異的復活について
  お話をうかがっているところです。

  大統領、銀行の損失補填のために税金から拠出するという書類
  へのサインを拒んだとおっしゃいましたが、
  なぜそんな気持ちになったのか、どのように覚悟を決めたのか、
  教えていただけますか。

大:思うに重要な点は2つです。

  現行の経済システムは、ヨーロッパ全域で稼動している
  銀行を基盤としていますが、

  銀行がひとたび経営に失敗すれば、
  例えば農家や漁師、医者や看護師といった
  一般の人たちに責任を転嫁することができるという
  ルールになっていたなんて誰も知りませんでした。
  
  莫大な利益があがったときには独り占めするくせに
  失敗すれば税金で肩代わりしてもらおうなんて
  どちらも同じくらい酷い話です。

  本質的に不公正であるだけでなく、
  自由市場の原則にも反しています。

  合意には至らなかったものの、
  銀行の損失を補填するために税金から拠出するという
  計画が実行されていれば、
  アイスランドの経済的主権は危機にさらされ、
  数十年は苦しみ続けなければならなかったでしょう。

  ただし問題の本質は別のところにあります。
  
  多くの人たちが、財政的に、経済的に、
  過去を振り返ったり、未来を予測したり
  複雑な解析を行いましたが、

  最終的に私は、とても根源的な選択を迫られるに至りました。
  ヨーロッパの経済市場を通じて多くをアイスランドへ
  投資した人々を選ぶか、
  アイスランド国民の民主的意思決定を選ぶかです。
   
  私が下した結論は、アイスランド国民の民主的意思決定を
  尊重することでした。
  アイスランドもヨーロッパ諸国も社会の存立基盤は
  経済市場にではなく民主主義にあります。

  経済市場のほうが民主主義よりも重要だなどと
  言い始めたら、思うに、それは大変危険な領域に
  足を踏み入れることになります。
  
  ヨーロッパを見てみれば、色々な局面において、
  自由市場における経済活動が、かつてないほどに
  重要性を増しているからか
  皆忘れてしまっています。

  ヨーロッパが生み出したものの中でもっとも大切なのは
  自由市場システムではなく民主主義と人権の概念なのです。

  アジアなど他地域の経済は活況を呈しているかも
  しれませんが、民主主義はあまり浸透していません。


■中国の存在

イ:大統領のお話のなかで大変印象的なのは
  西洋諸国が、西洋諸国の民意が、アイスランドの民間銀行倒産による
  損失を税金で補填しろと圧力をかけてきたわけですが
  そんな中で唯一、建設的な交渉ができた国があり、
  それが中国だったそうですが、それについては
  どのように説明されますか?

大:それはとても特筆すべきことでしたね。
  2008年の10月、11月、12月、そして2009年1月、
  EU加盟国はそろってイギリスの味方についており、
  倒産した民間銀行の経営責任はアイスランド国民が
  負担すべきだと主張していました。

  アイスランドの国力に比すれば、
  国民が背負わされる負債額は莫大なものでした。
  あまり認知されていませんが、
  アイスランド国民が支払わねばならない負債額は
  民間銀行一つの負債とはいえ、
  イギリスの国力に換算すると1兆ドルに相当するのです。
  
  1兆ドルですよ。債権購入額から換算すれば。
  ヨーロッパが緊急時のために備えている予備資金量に
  等しい金額です。

  ヨーロッパ諸国は、フェロー諸島やフランス・ポーランドなどの
  例外はあるものの、一致団結して、イギリスの言いなりに
  なることを強要してきました。

  長きにわたる同盟国アメリカも、何一つ助けてはくれませんでした。
  非公式には気の毒には思うと言ってくれましたが
  できることは何もないと。
 
  八方塞のなか私は、時の首相、外相とともに
  中国の国家主席・胡 錦濤(任期2003年~2013年)
  およびアイスランド大使と外交文書のやりとりを開始しました。

  驚くほどに洗練された意見交換がなされ、
  両国政府高官の間でのやりとりは4-5ヶ月続きました。
  
  最終的に、アイスランドと中国、両国の中央銀行の間で
  合意がなされ、後に政府高官が派遣されてきました。
  中国はアイスランドへ投資することになり、様々な
  契約が交わされました。
  
  私は、大学教授として数十年にわたって国際政治を研究してきた
  人間でありますが、
  中国との対話は非常にレベルが高く洗練されており、
  アイスランドに対する外交姿勢も友好的であると
  感じました。

  我々との長期にわたる友好関係あるいは同盟関係にあった国々は、
  アイスランドの国難に対して無関心を装うか、
  敵意をむき出しにするかのどちらかでした。


■経済回復
  
イ:アイスランドは現在、成長率を3%に設定しておられますが、
  負債を抱えながら国際市場に参入するのは
  困難なことではないでしょうか。
  投資家はアイスランドを信用しないのではないですか?

大:いいえ、それどころか、今やアイスランドは投資家から
  注目を集めて過ぎていることが問題視されているほどです。
  経済市場に関していえば、今年2011年の初めには好成績を
  残していますし、
  アイスランドの債券は国際市場においても評価が高く
  様々な経済指標も、昨年の2010年と今年2011年の前半には
  回復しています。

  リオ・ティント社(多国籍の鉱業・資源グループ)は
  アイスランドに5億ドルの投資を決定しました。
  経済危機後に初となる国際投資です。
  他にも、アイスランドでデータセンターを立ち上げるなど
  海外からの投資は活発化しています。

  経済回復に成功した理由はたくさんありますが、
  ここ数年、経済危機を通して、私たちの国民国家には無視できない
  能力があることが示されてきました。
  長期的な経済改革に成功し、海外投資家を満足させる
  責任能力もあり、

  さらには、水、海洋資源、クリーンエネルギー、素晴らしい自然
  など天然資源に恵まれていることに
  ITやハイテク分野の発展なども加わり
  輸出は好調です。

  以上のことからアイスランドは比較的短期間のうちに
  経済危機を脱しつつあるといえるでしょう。


■銀行と人材 

大:この番組のリスナーが興味をもってくれるかもしれない点に
  ついて、ついでにお話ししておきましょう。

  銀行が倒産した後に気づかされたのですが、アイスランドの銀行は、
  アメリカやヨーロッパの銀行と同様、
  多くのエンジニア、数学者、コンピュータ・サイエンティスト
  らを抱えるハイテク産業に様変わりしていました。
  
  そして銀行が倒産すると、銀行が好待遇で囲い込んでいた
  優れた人材が労働市場に放出されました。
  エンジニア、数学者、コンピュータ・サイエンティスト、
  デザイナー、プログラマーなどのスペシャリストを
  得ることができたITやハイテクなどの産業界は
  2008年の経済危機以前よりも
  大きく成長することになりました。

  ここから学べることは、21世紀に、ITやハイテクなど
  創造性の高い分野で競争力を強化したいと思う国では、
  巨大な銀行システムの存在は、例えそれが成功をおさめて
  いるとしても、創造的な分野にとってはマイナスに
  作用するということです。

■アイスランドのやり方は他国にも通用するか

イ:大統領、アイスランドは、国民が同じ考え方でまとまった、
  政治的にも一致団結した小さな国であるとおっしゃいましたが、
  経済危機から脱したアイスランドの方法が、
  ユーロ圏にあるギリシャ、イタリア、アイルランド、
  スペインなどの国々にも通用すると、
  あなた方のやり方が適用できると思われますか?

大:それは見方にもよりますが、
  もちろん、アイスランドには自国通貨があるという
  大きな違いがあり、
  ただしそれもまたユーロの枠組みのなかにおさまって
  平衡を保っているわけですし、
  
  やはり、今まで述べてきたように、今まで常識とされてきた
  方法にとらわれず、今現在もユーロ圏では支配的な考え方に
  果敢に挑戦していくことはできるはずです。

  確かにアイスランドは小さな国ですが、
  西洋社会の先進国なのです。
  小さな国だからこそ経済危機からは短期間のうちに抜け出る
  ことができたという論には与したくないですね。

  アイスランドの経験は、いわば社会実験の研究材料に
  なるのではないでしょうか。

  なぜなら、アイスランドのような小国で起きた紛争や、
  新しく試みられたことや、打ち出された景気回復策などが
  どのように作用しあったかは、
  それがもっと複雑な社会で起きた場合よりも
  その関係性を理解することが容易だからです。

  アイスランドで成功した改革の方法は
  他の国々にも通用するものだとは思いますが、
  私の立場から、それを他国に薦めるようなことは
  決してありません。

  アイスランドの過去3年間の歩みは本当に辛いものでしたが、
  この短いスパンにとらわれず、
  私たちが何を経験し、何を学び、どうなったのか、
  茨の道を歩かざるを得なかった原因は何だったのかについて
  知ったうえで、それぞれの国自身が困難を解決する方法を
  見出していくべきだと思います。
  

■苦難への旅立ち

イ:それでは大統領、最後の質問をさせて頂けますか?
  私たちは戦後、市場原理が支配する時代を生きているわけですが、
  労働よりも資本が、製造業よりも金融業が重視される
  というあり方の方向性が変わっていくと思われますか?

大:そうなるといいですね。
  経済危機を通してアイスランドは多くを学びました。

  我々が得た教訓が指し示すのは、あなたが今おっしゃったように
  資本よりも労働が、金融業よりも製造業が大切であると
  いうことではありますが、

  経済危機について説明しようとするならば、
  社会には解決困難な、根源的な矛盾があることも
  言わねばなりません。

  我々アイスランド人にとって、民主主義は市場主義よりも
  大切ですが、
  今のあり方に疑問を呈するなら争いも起こります。
  
  ヨーロッパで起きていることを見てもそうですし、
  アメリカ社会も矛盾にみちた苦しい状況にあります。

  私たちはどうにかして解決を見出さなくてはなりません。
  犠牲を強いられるとしても、深刻な経済危機からは脱しなくては
  なりません。
  
  アイスランド社会の民主主義原理が経済のご都合主義に
  立ち向うなら、私が思うにはですが、
  それは争いをともなう苦難への旅立ちとなるのです。

イ:大統領、本日は我々のラジオ番組にご出演いただき
  ありがとうございました。


  レイキャビクの大統領執務室にいらっしゃる
  オラフル・グリムソン大統領への電話インタビューでした。
 
  CBCラジオワンの日曜版としてカナダの皆様と
  衛星放送を通じて北アメリカの皆様へ
  マイケル・エンライトがお送りしました。

  
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