バイロン・プライス Byron Price 1891-1981
バイロン・プライス。 戦時下のアメリカにおいて自国内における検閲と言論弾圧を
主導するとともに
戦後の日本のマスコミを アメリカ寄りに作り変えていった 司令塔でもあります。 合衆国憲法では言論と出版の自由が保障されていますが
戦争に突入すると検閲が行われはじめます。
戦時下といえどもアメリカ政府が自国民に対して
検閲を行うなんて憲法違反です。
それでも検閲を行おうとするならば、
検閲はまったく行われていないかのごとく行われなければならず
その他一切の報道管制もまた、あたかも存在しないかのごとく
実施されなければならない。
『閉された言語空間』P58
アメリカの検閲は秘密裏に巧妙に行われます。
戦時下においては言論の自由を唱える人たちを
投獄したりもします。
恐ろしいのは、マスコミ自体が、秘密裏の検閲を受けることに
何の違和感も抱かなくなっていくことです。
下記の一文は、1981年ニューヨークタイムスに掲載された プライスの訃報記事からの一部抜粋です。 In 1942, Mr. Price described censorship as a military weapon that is
''a necessary evil'' in time of total war. His office, he said, tried to avoid
restrictions so strict that they would keep Americans ignorant of the progress of the war.
Honored for Wartime Work
1942年、プライス氏は「総力戦においては検閲は兵器であり必要悪である」
と述べた。
戦時中は情報操作によってアメリカ国民に戦況が知られないように仕向けた。
彼の戦時下の業績は高く評価されている。
「自由の国」アメリカの大手新聞社ニューヨークタイムズがこんな記事を
書いているところに、実はアメリカのメディアには「報道の自由」を尊ぶ精神はなく
それが侵害されても懸念すら抱かない体質であることが露呈しています。
何が検閲されたのかが分からず
プロパガンダとの見分けがつかなくなること。
戦争が終わっても見えない検閲が続くこと。
そのことに違和感を感じなくなること。
知らず知らずのうちに危険な方向へ喜々として
向かわされることになってもわからなくなる。
放射能汚染された食物を<食べて応援>
するなんて、その最たる例といえるでしょう(涙)
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